ELID研削

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ELID研削 ( 電解インプロセスドレッシング:Electrolytic In-process Dressing ) は、導電性結合の砥石表面を電解することによって砥粒突出を得るドレッシング作業を常時行いながら、または一定のインターバルによって行うことで研削し、研削性能の安定性、それに伴う高能率化、ならびに微粒砥石の使用を可能とすることで、研削加工のみによりナノレベルの鏡面創成を行うことができる研削法である。

詳細

図1 ELID研削の基本原理

ELID研削は図1に示すように、導電性を有する研削工具(砥石)自体を陽極に、この一部と対向させた電極を陰極として、両極間に電力を供給することにより砥石表面の電解を発生させ、砥粒の突出を加工中に得ることで、特に微粒砥石を用いれば、平均数nmの平滑な鏡面加工を実現する手法である。さまざまな硬質・脆性材料の高品位加工が実現できる。さらに、ELID技術の応用展開として加工と同時に加工面に機能性を付与する表面改質加工技術の構築が進んでいる。図1に示すように、ELID研削法の基本原理では、砥石に対向する電極が必要となるが、適用できる加工方式は、平面研削、円筒研削、非球面加工など広範囲に亘る。