工具たわみ

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工具たわみ ( tool deformation ) は、加工力によって工具が弾性変形することである。

詳細

図1 加工面生成

工具たわみ(tool deformation)とは、加工力によって工具が弾性変形することである。例えば,切削加工では切れ刃に作用する切削力により工具が変形する。それは、フライスやエンドミル加工においては回転する工具の中心軸、旋削加工においては工具台に取り付けたバイトの突き出し部の変形として示される。加工誤差は工具とともに工作機械や工作物の変位にも影響されるが、工作物および工作機械の剛性が工具に比べて大きい場合、工具たわみが加工誤差の主な原因となる。フライスおよびエンドミル加工では,断続切削により変動する切削3分力の影響を受け、工具中心軸の振れ回りが避けられない。そのため、図1に切削中におけるねじれ刃の加工面創成点Bの軌跡(CaDa)と加工面生成モデルをY-Z面に投影して示しているが、各工作物位置(Zw1~Zw4)では破線で示す理想形状(直線)に対して波形状の加工誤差が生じることになる。一方、旋削加工においても切削3分力は避けられないが、外丸加工では半径方向となる背分力方向のたわみが加工誤差に大きく影響し、半径方向のたわみに相当する値だけ工作物の半径が増減するため、その2倍の寸法誤差を生じることになる。