フェムト秒レーザ ( femtosecond laser ) とは、パルス幅が10-15秒オーダの超短パルスレーザである。計測や微細加工分野への応用が報告されている。
詳細
フェムト秒レーザ
パルス幅10-15秒オーダの超短パルスレーザである。Ti/Sapphireレーザや、Er、Ybドープファイバレーザがあり、計測や微細加工分野への応用が報告されている。
フェムト秒パルス

共振器内のモード同期により生成される。これは、図1に示すように、位相関係が固定された複数のモードを共振器内で同期させることによって、超短パルスが生成される。Ti/Sapphireレーザにおいては、チャープパルス増幅を用いて低エネルギーのフェムト秒レーザパルスを増幅する。具体的には、低エネルギーのフェムト秒レーザパルスのパルス幅を伸長し、それを増幅した後、パルス圧縮器を用いて再びフェムト秒パルスを生成する。
フェムト秒レーザパルス
パルスエネルギーが小さくとも、時間的に光子密度が高い。電子-光子緩和時間(~10-12sオーダ)より短いパルス幅を有しており、熱拡散の小さなアブレーション加工への応用が報告されている[1]。更に、集光することによって時間的・空間的に高密度化されたパルスは、非線形光学効果を誘起し、透明材料内部への加工[2]や、3次元光造形への応用も報告されている[3,4]
引用
- B. N. Chichkov, et al., Appl. Phys., A63 (1996) 109.
- K. Hirao, Ceram. Jpn., 30 (1995) 689.
- S. Maruo, et al., Opt. Lett., 22 (1997) 132.
- S. Kawata, et al., Nature, 412 (2001) 697.