ガラスモールド成形

提供: Precipedia
2016年5月10日 (火) 16:19時点におけるJSPEreviewer (トーク | 投稿記録)による版

(差分) ←前の版 | 最新版 (差分) | 次の版→ (差分)
移動: 案内検索

ガラスモールド成形 ( Glass molding press ) とは,ガラスの高温変形を利用して金型の形状をガラス素材へ転写させるいわゆるネットシェープ成形法である.

詳細

ガラスモールド成形(Glass molding press)とは,ガラスの高温変形を利用して金型の形状をガラス素材へ転写させるいわゆるネットシェープ成形法である.まず,所定の形状に超精密加工された一対の金型と成形に適した形状のガラス素材を準備し,ガラス素材を流動変形可能な温度に加熱する.ガラスが軟化された状態で金型を閉じることで金型の形状がガラス素材へ完全に転写する.そして徐々に温度を下げ,部品内部の残留応力を除去するためのアニーリングを行う.最後に,室温まで冷却を行い,成形品を金型より取り出す.ガラスモールド成形では,ガラスの高温粘弾性のモデリングと微視的な流動現象のシミュレーションが成形精度向上において重要である[1][2].また,高温高圧でのガラス素材・離型膜・金型間の界面現象が非常に複雑であり,それを解明することが重要な研究課題である[3].さらに最適な加熱加圧方式および金型の長寿命化を達成するための金型材料開発,界面処理,薄膜技術などについても研究が行われている.

外部リンク

引用

  1. J. Yan, T. Zhou, J. Masuda, T. Kuriyagawa: Modeling high-temperature glass molding process by coupling heat transfer and viscous deformation analysis, Precision Engineering, 33, 2 (2009) 150–159.
  2. T. Zhou, J. Yan, J. Masuda, T. Oowada, and T. Kuriyagawa: Investigation on Shape Transferability in Ultraprecision Glass Molding Press for Microgrooves, Precision Engineering, 35, 2 (2011) 214-220.
  3. J. Masuda, J. Yan, T. Zhou, T. Kuriyagawa, and Y. Fukase: Thermally-induced atomic diffusion at the interface between release agent coating and mould substrate in a glass moulding press, Journal of Physics D: Applied Physics, 44 (2011) 215302.