「美的曲線」の版間の差分
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2016年8月1日 (月) 20:28時点における版
美的曲線 (log-aesthetic curve)は、αというパラメータによって、クロソイド曲線(α=-1)、Nielsenのらせん(α=0)、対数らせん(α=1)、円のインボリュート曲線(α=2)を一般化させた曲線である。美的曲線は、対数美的曲線、対数型美的曲線とも呼ばれる。
目次 |
詳細
概要
(Fig.1) CAGD(Computer Aided Geometric Design)において、fairな曲線を生成するために、曲率単調な曲線を生成する研究は多く存在している。美的曲線は、曲率変化が単調という条件だけでなく、さらに曲率対数グラフ(文献[1]では曲率対数分布図と呼ばれた)が直線であるという条件を持つ直線[2]である。曲率対数グラフ(Fig.1)は、曲率半径を ρ、弧長を s としたときに、横軸は log ρ、縦軸は log(ρ⋅ds/dρ) である(ρ は s に対して単調に増加すると仮定する)。両対数グラフを用いて、美しい曲線を扱っていることから、U. C. BerkeleyのCarlo H. Séquinによってlog-aesthetic curveと名付けられた。
美的曲線の基本式
曲率対数グラフの直線性は、c を定数としたとき、
- log(ρ⋅ds/dρ) = α log ρ + c
となる[3]。この基本式を変形、積分することによって、曲線式を導くことができる[4][5]。曲線式は、弧長によるものと、方向角によるものの2種類がある。どちらも本質的には同じものであるが、それぞれに計算上の利点があることが指摘されている[6]。
美的曲線の全体像、性質、曲線セグメント
(Fig.2, Fig. 3) 美的曲線の全体像[3]をFig. 2に示す。美的曲線は、曲率半径 ρ が 0 から ∞ まで変化するため、弧長 s が α に応じて上限または下限を持つ場合がある。α<0 の場合には曲率が0となる変曲点を持つ、α<0 の場合には ρ=0 の点を持つなどの性質が分かっている[3]。両端点の位置と接線方向を与えて、全体像の中から対応する曲線セグメント(Fig.3)をリアルタイムに抽出する手法も提案されている[3]。
美的空間曲線
(Fig. 4) 曲率対数グラフの概念を捩率対数グラフにも拡張することによる美的空間曲線も提案されおり、曲線の全体像や性質が解明されており、曲線セグメントの描画手法も提案されている[7]。Fig.4に美的曲線セグメントと対応する美的空間曲線の全体像上のセグメントを示す。
関連項目
外部リンク
引用
- ↑ T. Harada, F. Yoshimoto, M. Moriyama: An aesthetic curve in the field of industrial design. Proceedings of IEEE Symposium on Visual Languages, pp. 38–47. IEEE Computer Society Press, 1999.
- ↑ K. T. Miura: A General Equation of Aesthetic Curves and Its Self-Affinity, Computer-Aided Design & Applications, Vol. 3, Nos. 1-4, pp.457-464, 2006.
- ↑ K. T. Miura: A General Equation of Aesthetic Curves and Its Self-Affinity, Computer-Aided Design & Applications, Vol. 3, Nos. 1-4, pp.457-464, 2006.
- ↑ K. T. Miura: A General Equation of Aesthetic Curves and Its Self-Affinity, Computer-Aided Design & Applications, Vol. 3, Nos. 1-4, pp.457-464, 2006.
- ↑ N. Yoshida and T. Saito, Interactive Aesthetic Curve Segments, The Visual Computer (Pacific Graphics), Vol. 22, No.9-11, pp.896-905, 2006.
- ↑ N. Yoshida and T. Saito, Interactive Aesthetic Curve Segments, The Visual Computer (Pacific Graphics), Vol. 22, No.9-11, pp.896-905, 2006.
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