「M推定」の版間の差分
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最小2乗法は、観測値と推定値の誤差を2乗し、その総和を最小にする評価基準を用いる。このため大部分の観測値から乖離した外れ値があると、誤差は2乗で大きくなり推定値に影響を与える。 | 最小2乗法は、観測値と推定値の誤差を2乗し、その総和を最小にする評価基準を用いる。このため大部分の観測値から乖離した外れ値があると、誤差は2乗で大きくなり推定値に影響を与える。 | ||
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計算手順は、まず最小2乗法等で推定値の初期値を求める。これを基に各観測値との誤差を計算し、ウェィト関数を使って観測値の重みを調整する。この重みを適用した重み付き最小2乗法を解き推定値を更新する。この処理を推定値が一定値に収束するまで繰り返し、M推定値を得る。 | 計算手順は、まず最小2乗法等で推定値の初期値を求める。これを基に各観測値との誤差を計算し、ウェィト関数を使って観測値の重みを調整する。この重みを適用した重み付き最小2乗法を解き推定値を更新する。この処理を推定値が一定値に収束するまで繰り返し、M推定値を得る。 | ||
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2019年12月27日 (金) 13:50時点における最新版
M推定「M-estimation」は、ロバスト推定の有力な手法の一つである。
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詳細
最小2乗法は、観測値と推定値の誤差を2乗し、その総和を最小にする評価基準を用いる。このため大部分の観測値から乖離した外れ値があると、誤差は2乗で大きくなり推定値に影響を与える。
そこで、外れ値があっても推定値に影響を及ぼさないような評価基準が必要であり、この評価基準を用いた推定法をM推定という。M推定はロバスト推定の1つである。誤差関数である損失関数には凸型の偶関数が用いられ、中心からの距離が定数C以下では概ね2次以上の増加関数である。一方、これを超えると1次関数(HuberのM推定法[1])または1次関数より傾斜のゆるい関数、あるいは一定値(Biweight法[2])となる。損失関数を微分して影響関数、それを中心からの距離で割りウェイト関数を得る。最小2乗法ではウェイト関数は常に1になるが、M推定では中心からの距離がCを超えると減少するか0になる。
計算手順は、まず最小2乗法等で推定値の初期値を求める。これを基に各観測値との誤差を計算し、ウェィト関数を使って観測値の重みを調整する。この重みを適用した重み付き最小2乗法を解き推定値を更新する。この処理を推定値が一定値に収束するまで繰り返し、M推定値を得る。
関連項目
外部リンク
引用
- ↑ P. J. Huber, Robust estimation of a location parameter, Annals of Mathematics, 35, 73-101, 1964.
- ↑ A. E. Beaton and J. W. Tukey, The fitting of power series, meaning polynomials, illustrated on band-spectroscopic data, Technometrics, 16, 147-185.